2013年4月30日

春色を染めて

昨年秋に開催し、好評だった草木染め体験。
前回と同じく二人工房の中島さんご夫妻とスタッフの皆さんをお迎えし、“春を染める”草木染め。
オリジナルのランチョンマットをつくりますよ♪

たくさんの参加者のみなさまにお集まり頂きました。


今回は本格的に布地の下地処理(豆汁)から学ぶということで、前回よりステップアップ。

さて豆汁とは…
植物の色素を定着させるために、あらかじめ布にたんぱく質(大豆)を染み込ませておく方法。
豆乳を使えば、お家でも簡単にできます。
自然から頂くもので染めるから、水も土も汚さぬように…というのが二人工房さんの流儀。素敵です。


まずは布を水でぬらして


大豆と水をいれ、ミキサーにかけギュッと絞ると…


豆乳ができました!真っ白!


今度は布に染み込ませます。

ムラのないようにね。

干したら豆汁の完成!

この布はお家で染められるようにお土産に☆

「お茶で染めると消臭効果があるのよ」と先生。枕カバーなどにぴったりだそう!
是非お家で試して下さいね。


さて、今度は染液づくり。
みなさん、春色は何で出すと思いますか?


春の植物といえば…、桜!
そう、今回は桜の枝葉を使って染めるのです。

実際に今回染める液は事前に用意してあるものですが、染液をつくる過程を実際に体験してもらいます。

まずは枝を細かく切って…


お鍋にたっぷり!煮出します。

桜も新鮮な枝でないと、色がにごって綺麗に染められないそう。不思議です。
お鍋がぐつぐつしてくると、「桜の染液はいい匂いなのよ~」と先生が教えてくれました。


花を近づけてみると…

「わー!桜餅みたい!!」
湯気とともに立ち上る、桜の枝葉の香り。
ほんとうに桜餅みたいで、いい匂いでした。



染液を煮出している間に、次の作業へ…
今回は盛りだくさん!藍の苗を植えにいきましょう♪




こちらが藍の苗。
先生が種をまき、育てて下さいました。


たで科の藍は染料として有名。
じつは今回植えた藍を使い、夏に藍染めをすることが決まっています!

藍の色はさわやかな青。夏にぴったり。

すくすく育ちますように!

子どもさんたちが協力して植えてくれた藍。
夏がくるのが楽しみですね。


さぁ、午後からは絞りで模様づくり!


先生が丁寧に教えてくれます。


お箸と輪ゴムでできるのでとっても簡単。

どんな模様になるのかな♪


絞りが出来たら、桜色に染めましょう。

液は深い赤。
「きれい!グレープジュースみたい。」といった声が聞かれました。

ちょっと美味しそうな色。

この液と焙煎液(みょうばん)にくりかえし漬け色を重ねていきます。

ムラのないようにね☆



桜の色、染まりました!

優しい淡い赤。


絞った輪ゴムを取るのも楽しみな瞬間。

可愛いランチョンマットのできあがり☆


ちびっこ達もそれぞれの作品ができました


そして、今回も皆さんで記念撮影!

完成ー♪

植物って不思議で面白い。
その素晴らしさを、草木染めを通して感じていただけたのではないでしょうか。

次回は夏の藍染めで。みなさまお楽しみに!

二人工房のみなさん、ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。

2013年4月26日

春を味わう-山菜勉強会!


県民の森のイベントアンケートで、開催の希望が多かった山菜勉強会。
今年やっと開催することができました!


講師をして頂いたのは桐生定巳先生。
まず、教室で山菜について学びます。


山菜の注意点や採取の仕方、食べ方についての他にも、
古くから日本人は草の芽や木の芽を食し、野菜を栽培するようになってからはそれらを“山菜”と呼び区別するようになったこと。

また万葉集に若菜摘みが多く歌われているように、当時から春の楽しみの一つであったことなど、日本の文化としての山菜についても教えて頂きました。

みなさんメモを取りながら真剣にお話を聞く様子!とても印象的でした。


さて、今度は実物を見ながら学ぼう!ということでフィールドへ!
天気も良くて気持ちがいい~♪

と、さっそくふれあいの館を出たところにも山菜が…

オニタビラコがありました!


デッキの下にいっぱい!
みなさん1列に並んで採取の様子。


イタドリもあったね!

春の七草のひとつ、ハコベもありました。
が、地面を見ると似ている草が…

ハコベに間違われたのはオランダミミナグサ。

普段気にとめないような草原も、よく見るといろんな植物が一緒に生きていることがわかります。
実物を見ながら、自分で見分けを確認できるのは勉強会ならではですね。


そして、山菜で一番気をつけなければいけないのは毒草を間違えて採取し食べてしまうこと。
新芽は山菜と毒草と姿がそっくりなものが多く、一緒に生えているものもあるため事故が多いそう。山菜の知識をもった人と採取すること、むやみに食べないなどの注意がありました。


さて、つどいの広場では…

ヨモギを発見!

子供さんは見つけるのが上手!


採取したものを何度も先生に確認するうちに、自然と覚えている様子でした。
自分で見つけられるようになると、嬉しいですね♪

つどいの広場のような野原には、草の芽吹きがたくさん。
どれも柔らかく、おいしそうです。

ノコンギク


草笛の“ピーピー豆”でお馴染みのカラスノエンドウ


そして、木の芽の代表タラの芽も…

りっぱ!

このタラの芽は人気がある山菜の一つですが、その為に無理な採取を行う人が後を絶ちません。
芽を摘みすぎるとすぐに枯れてしまうタラの木…

同様に人気があるコシアブラは大木になる為、芽を採るために切り倒す人がいるとのお話があり、とても悲しい気持ちになりました。

山菜はあくまでも植物から分けて頂いているもの。
先生からは植物に負担が少ない採取の仕方やマナーについても教えて頂きました。
自然と長く良いお付き合いができるよう、気をつけていきたいですね。

そして道中にはヌルデの芽吹きが。

何かの芽ににていませんか?

かぶれることで有名なヌルデをはじめ、ハゼの木、ウルシの新芽はよくタラの芽と間違えられるそう。
芽吹きの時期は毒が一番強いようなので、誤食しないよう気をつけたいものです。


つどいの広場の斜面では見つけたのはヒメジオン。


少し歩くだけでも、食べられる植物がたくさん!
そのほか、クズ、カキドオシ、ワラビ、クサギ、サルトリイバラなどを見つけることができました。


草地を過ぎて、次は森の中へ!
木々の芽吹きを迎えた自然の森。どんな植物が見られるかな…

入り口で見つけたのはリョウブの木。

若葉が美しいリョウブ。
かつて飢饉のときの救荒植物として利用されたそう。こちらはすこし成長が進んでいましたが
柔らかい芽もありました。

若いリョウブはきれいな黄緑色。

ふりかえると斜面にはタチツボスミレとゼンマイ!

ゼンマイについて説明中。


そして、こちらの木の芽は…

ゴンズイです!

そのほかにもタカノツメ、ヤブツバキ、アケビなど、森の中では木の芽を観察することができ、草原で見られる山菜との違いなどが分かりました。
約1キロほどでの散策でしたが、28種類の山菜を見つけることができました。


さぁ!ふれあいの館に戻るとお楽しみの山菜の天ぷら!
先生が用意して下さった 種類の草木たち。好みのものをバイキング形式で選び揚げてもらいます。


緑がきれい。


みなさん、気になる山菜が違うようで面白いです。

こちらはイタドリとタンポポとヨモギ、ツバキの花。
どんな味か楽しみだね♪


 子供たちもお手伝い。とても楽しそうでした♪


ジュワっといい音。


揚げたてを頂きまーす!


ii
いい笑顔♪天ぷら美味しいね。



先生のおススメ、ノビルの酢みそ添えも人気でした。

茹でると甘くなっておいしい♪


春を喜び、その息吹を味わう日本の文化。
私たちも、めいっぱい季節を感じ学ぶことができた一日でした。
  
桐生先生、ご参加くださったみなさま。どうもありがとうございました。

2013年4月11日

新年度 初モリメイト

4月に入って初めてのモリメイトミーティングは生憎の天気。

なんとか雨が持ってくれたら…と、さっそく森にでかけます。


5月12日にはモリメイトのメンバー、和田さんが講師をして下さる「5月の草花観察会」があります。
その下見をかねて野鳥の森へ…



ミツバツツジが咲く森の地面には、可愛らしいスミレの姿。
じつは見逃してしまうほどとっても小さい!
さすがモリメイトのみなさん。一緒に歩くと色んな発見があります。



こちらではキノコを発見!

その他にもシライトソウやミヤマウズラなどが見つかりました。
5月の草花観察会ではどんな植物が見られるでしょうか♪
皆さまお楽しみに。


そして、昼からは体を動かす花壇づくり。

晴れているのに小雨が降り…と変な天気の中、開墾作業です!
この花壇は4月27日に行われる「春の草木染め体験」で藍を植えます。


大きさを決めて、草をはがして…



さて、どんな花壇になるでしょう!




並行して、枯れた桜の根を抜き取ります!



 枯れたといえど、地面にしっかり張った根っこ。
なかなか抜けません!大きな木を支えていたんですものね…

このあとは三重県が主催の植樹祭で新しい桜を植える予定です。



さて、花壇はというと…


じゃーん!きれいに出来上がりました!
最初の写真とは違う場所みたいですね。
藍が大きく育って、藍染めができるのが楽しみです。
モリメイトのみなさん、ありがとうございました。


県民の森ではモリメイト(森林ボランティア)を募集しています。
森林整備に、植物調査、イベントのお手伝いなどなど
みんなで明るい森をつくりませんか?
とても楽しいですよ♪

2013年4月5日

花ざかりの森

今年の県民の森のソメイヨシノ…。


冬の間に花芽をウソに食べられたせいでしょうか、ちょっと寂しい感じです。

それはそれで自然のサイクル。こういう年もあるということでしょう。


ソメイヨシノは寂しくても、森では他のいろいろな花々が春らしく森を彩ってくれています。

満開のヤマザクラ。
同じ桜でもウソはあまり食べないようですね。

ミツバツツジの鮮やかなピンクは、まだ緑の少ない森でひときわ目立ちます。


これもまた良く目立つコブシの花。


芝生広場のヤエベニシダレは8分咲きといったところでしょうか。


珍しい黄色い花の桜、ウコンはもうすぐ咲き始めるといったところ。


華やかな八重の桜、イチヨウはちょうど咲き始めたところです。


木に咲く花だけではなく、遊歩道のあちこちでショウジョウバカマやスミレなどの草花も遊歩道のあちこちで見ることができます。

さまざまな春の花が盛りの県民の森。
開花情報はHPでも見ることができます。→開花情報

たまにはソメイヨシノではない花でお花見、というのもいいのでは?