2014年7月25日

チョウの幼虫を飼ってみよう①

夏休み三連休の最終日は自由研究にオススメなシリーズ企画「チョウの幼虫を飼ってみよう」を開催しました。

県民の森ではチョウの観察会でおなじみ、井原先生をお招きし、チョウの幼虫の飼い方について学びます。



まずはふれあいの館で、今回皆さんに飼育観察してもらう「ツマグロヒョウモン」について学びます。
ひょう柄模様のオレンジの羽が美しいツマグロヒョウモン。
かつては暖かい地域でしか見られなかったが、気候や環境の変化などで生息地域が広がっているそう。
県民の森でもよく見られるチョウの一つです。
虫たちが環境の変化を教えてくれるのですね。


さて、ツマグロヒョウモンについて学んだあとは、幼虫がどんな環境にいるのか実際に見に行きます。

遊歩道沿いを歩いて行くと、目の前に小さなチョウがひらひら。
「ヤマトシジミだね」と先生。
足元にはヤマトシジミの幼虫が好きなカタバミが生えていました。
そして、産みつけられたとっても小さな卵を葉の裏から見つけ出し、教えてくれました。

幼虫もちっちゃい!!図鑑で確認です。


ツマグロヒョウモンの食草(幼虫が食べる植物)はスミレとその仲間。
スミレの葉っぱを教えてもらい、幼虫を探してみます。

展示館の周りにあるスミレ。幼虫はいるかな?


「あー!いたいた!」
さっそく幼虫発見です!


黒い体に赤いトゲトゲのツマグロヒョウモンの幼虫。
毒々しいですが、毒は無く刺すこともありません。

初めは見ているだけだった子どもたちも、いつの間にか手のひらに乗せて仲よしに!



「ここにもいたよー!かわい~」とたくさん幼虫を集めていました。

 ふれあいの館に戻ると幼虫の飼育セットづくり。
スミレの葉っぱを入れて出来上がり!


飼い方のポイントや、これからの成長の様子、そして一番楽しみな羽化について教えてもらいました。オス、メス、どっちが出てくるかな?

シリーズ第二回は8/3。
参加者の観察絵日記と幼虫の成長が楽しみです。
みんな大事に育ててね♪


藍の生葉染め体験

昨年開催して大好評だった「藍の生葉染め体験」を、今年も夏休みに入りたての7月20日に開催しました。

藍染めというと濃い藍色を想像しますが、生葉での染めは涼しげな浅葱色に染まります。
夏にはピッタリな色の草木染めですね。


講師はおなじみ「二人工房」の中島夫妻とスタッフのみなさん。

やっぱり今年も超満員!

今回使うのは県民の森で育てた藍の葉っぱ。
本当は刈るところからやりたかったのですが、お天気が怪しいのでスタッフが事前に刈っておきました。

参加者のみなさんにはその葉っぱだけをちぎって集めていただきます。
けっこうたくさん量があるけど頑張って!

ちぎってちぎって…

新鮮な葉がたくさん集まりました♪
たくさんの藍でも、大人数でやるとやっぱり早くできますね。


お次は藍の葉っぱでたたき染めをしてハンカチに模様をつけます。
トントントン…からガンガンガン!まで、木槌でたたく音で、ふれあいの館がまるで工事現場に…笑


みなさん、それぞれのアイデアで面白いデザインにしてますね~。


昼食をはさんで、午後からいよいよ生葉染めです。

まず先ほどの葉っぱをよく塩でもみ、汁を出します。
よいしょ、よいしょ!

そこにハンカチをつけると、緑色に。

これを空気にさらすとあら不思議。
だんだんと緑色から青色に変わっていくんです。

「だんだん青っぽくなってきてる~」
「キレイ~」
この工程を何回か繰り返してきれいな浅葱色に染め上げます。

こうしてみなさん、上手に完成!
最後に全員で記念写真をパチリ♪


今回もとっても楽しい夏の草木染めになりました。
講師のみなさん、参加者のみなさんありがとうございました!

2014年7月11日

夏のキノコ観察会

7月に入り梅雨が明けるころ、やってくるのは夏のキノコシーズン!

というのに雨が少なくキノコが出ない。と、スタッフを悩ませる今回の梅雨…。
なんとか直前にまとまった雨が降り、生え始めのキノコに期待高まる「夏のキノコ観察会」を開催しました。

今回もみえ菌輪の会から三輪先生をお招きし、まずはキノコについて学んでからフィールドへ。

ふれあいの館を出ると、丘の周りにちいさなキノコがたちがピョコピョコ出ています。

「このキノコは指ではじくとほこりが出るよ」
教えてくれたのは菌輪の会のメンバーさん。
ふわーっと煙のように立ち上るのは胞子。
「ほんとだー!」周りから歓声があがります。
実物を見ながらキノコの生態についてお話を聞けるのは、観察会ならではですね♪


そして、今回は女性の参加者が多く、熱心に写真に収める姿がみられました。
「きのこ女子」なる言葉も耳にするようになり、キノコの人気が高まっているそうです。
その様子に三輪先生や菌輪の会のみなさんも嬉しそう。


今日の一番人気は階段に生えたとっても小さなキノコ、ツノマタタケ!
「かわいー!!」と撮影会のようでした。


大きなアカカバイロタケも発見!


じつはキノコの匂いも種類を見分ける大切なヒント。
鼻を近づけ確認する様子も多くみられました。

森の中でのキノコ探しは、まるで宝探し。
楽しいフィールドの時間もあっという間、皆さんの熱意で予想より多くのキノコが採取できました。

ふれあいの館にもどり、採集したキノコを種類ごとに分けます。
それらを見ながら先生が名前や特徴、そして、いまだ間違って認識されている「食べられるキノコの見分け方」について、実物を例に教えて下さいました。


ただでさえ難しいキノコの見分け。
正しい知識を身につけたいですね。


そして今回は県民の森初!の珍品が見つかりました。
一見ボールのよう…?ですが実はカゴタケというキノコです。


三重県のレッドリストにも登録されている種。
見つけたときはまだ卵に入っていたそう!
このキノコ、生まれるところが見たかったなぁ…

午後からは先生をはじめ、みえ菌輪の会のみなさんのキノコ同定会。
午前に引き続き参加される方も多くみえました。


図鑑を片手に、細部まで観察しながら種類を調べます。
自分で調べて名前が分かった時はとても嬉しいですね!



名前が分かったら種名カードに書き込みを。
このカードがとっても大切なのです!


さて、今回は約1時間半の散策で60種を超えるキノコを見つけることができました。
みなさんが頑張って探してくれたおかげで、沢山の種類を見ることができ充実した観察会でした。

不思議で魅力的なキノコの世界。
そして、キノコ愛に溢れる三輪先生と菌輪の会のみなさんとの楽しい時間。
次回の観察会は秋に開催です!
今度はどんなキノコが見られるのかな!?

みなさんのご参加をお待ちしています♪