2012年5月31日

白い花の季節


初夏を迎えた今、森の中ではいたるところで白い花が咲き誇っています。


ノイバラ 


 ウツギ 
卯の花ともよばれます。
蜜を吸っているのはアオスジアゲハ


ガマズミ
ハナムグリに大人気!

シャリンバイ 


ヤマボウシ 


ヒメジョオン 


イボタノキ



テイカカズラ


スイカズラ


ニワゼキショウ


ホントに白い花だらけ!

こんなに白い花が多いのは何か意味があるんでしょうか。


でも、色はいっしょであっても、それぞれ個性のある花の形をしています。
これなら見間違えることもありませんね♪


2012年5月26日

森の小さな美術品


巡回で森のなかを歩いていると、ハッと心を奪われるものに出会います。


フワリフワリとツツジの花のまわりを飛ぶ、アサギマダラ
美しい声で囀る、キビタキ
シライトソウの控えめで清楚な花姿。


そういったものを見つけると、仕事中でもついつい足を留めてしまう…



そして、今日はまたあるものに出会ってしまいました!




ギンリョウソウ(銀竜草)です。


透明感のある白さはロウ細工のようで、生きもの…というより、まるで美術品の一つみたいです。
枯れ葉のうえに佇むこの花を見つけたときは「あっ!」と声を上げてしまいました。


このギンリョウソウ、中国では“水晶蘭”と呼ばれるそうな。きれいな名を貰っていますね。



この植物らしからぬ、白さのヒミツ。
ギンリョウソウは葉緑素をもたないので白く、光合成をしません。
そのため腐葉土を分解する菌と共生し、その菌から養分をもらって生きている腐生植物といわれています。

不思議な植物ですねぇ。




でも、花のなかを覗いてみると、ちゃんと雄しべと雌しべがあるんですよ☆
これからどんな風に実がなっていくのか気になります!



毎日いろんな生きものに出会える森。
みなさんも不思議な生き物に遭遇できるかも!?


2012年5月23日

今年もあったよ!モリアオガエルの卵


今日の巡回中。ふと見ると、なにやら塊が二つ。

「ん?こんな所にマツオウジ(きのこ)??」



















そばまで行くと…




















モリアオガエルの卵だ!




今までは木の枝に産みつけられたものしか見たことがなかったのですが…
こんな地べたに。触るとモチモチしています。




よく見るとクリーム色のたまごのツブツブが見えます。



県民の森では6月16日・23日とモリアオガエル観察会を予定していますが、
「去年より産むのが早いかも…」とスタッフを焦らせる今年のモリアオガエル。

ともあれ、嬉しい発見です!
無事オタマジャクシが生まれてくるといいな♪
ブログでは、今後の成長の様子をお伝えしていきたいと思います。


そうそう。学習展示館のロビーでは、冬眠から覚めたモリアオガエル達が展示されていますよ!
一年たって少し大きくなった7匹。
こちらもカワイイです。一度見に来て下さいね♪


2012年5月20日

賑やかな森を歩く―五月の草花観察会

野草の季節といえば、春だけではありません。
植物たちが勢いを増す5月にも、春とは顔触れの変わったたくさんの野草たちが皆さんを出迎えてくれます。


そんな5月の野草を観察する「五月の草花観察会」。

県民の森ボランティアグループ「モリメイト」で野草保護活動の先頭に立つ和田さんに講師となっていただき、開催です!


まずはちょっとした実験。
カタバミの花に段ボールをかぶせておくとどうなるかな? 


結果は帰りのお楽しみです。



今回は自然観察会でおなじみの「自然の森」ではなく「野鳥の森」を中心に歩きます。


道すがら見ることのできる花々を和田さんが丁寧に解説。




花が開かなくても実をつけるスミレの閉鎖花についてや、粉のような種子をつくるランの戦略についてなど、ふだんガイドをしているスタッフも知らない話がたくさん!


ちょうどこの時期に見られる貴重な花々もたくさん見ることができました。



そして森がにぎやかになったこの季節、出迎えてくれるのは草花たちだけではなく― ヤマビルの襲撃に悲鳴をあげたり、キビタキの声がBGMになったり、獣の糞の中からオオセンチコガネを掘り出したりと、とっても盛りだくさん♪


オオセンチコガネが大量に!



今回見た草花の中には、盗掘などによって貴重なものになってしまったものもあります。

「やっぱり野草は自然の中で見るのが一番!」

そんな思いを多くの人がもってもらえたら、と願わずにはいられない観察会となりました。


ひっそりと咲くシライトソウ。やはり数を減らしているそうです。



おっと、ところで最初の実験の結果は…

カタバミは暗くなると花を閉じて、まるで眠っているようになるんです。知ってましたか?

2012年5月19日

出張!どんぐりクラフト

本日、津市にて三重県主催で開催された「みんなで支える森林づくりフォーラム」。


その中の親子向け出張講座として、上野森林公園の「ねじきのペンダントづくり」とともに、県民の森は「どんぐりクラフト」を行ってきました。




どんぐりを使ったクラフトはいつも大人気の企画。


やっぱり開場すると同時に満員です!



どんぐりや木の枝などを材料に、台座の上に自由にオブジェをつくっていきますが、中でも人気なキャラクターがトトロ!

県民の森スタッフからトトロを上手に描くコツを教えてもらって、大きなマテバシイのどんぐりにペンで顔を描いていきます。
けっこう細かい作業なので、四苦八苦しながらもいろいろなトトロが完成しました!


トトロ三兄弟のとなりに木の芽と大木が…アニメの再現ですね!


他にもキツネやシカなど、皆さんそれぞれの発想でいろいろなものをつくるので、見ている方としても楽しいですね(^^)



時間ギリギリまで頑張っている子もいて、大盛況のうちに終わった出張「どんぐりクラフト」。
またどこかに出張するかもしれませんので、お楽しみに。


それにしても、これだけ人気だとすぐにどんぐりがなくなってしまいそうなので、今年の秋も頑張ってどんぐりを集めなくちゃ!

2012年5月13日

初夏の野鳥観察会

5月10日から16日は愛鳥週間です。

それにちなんで今日、「初夏の野鳥観察会」が開催されました。



ふれあいの館で今回見られそうな鳥についてのレクチャーがあったあと、自然学習展示館を抜けて、芝生広場へ。


さっそくスカッと晴れた青空にオオタカトビが舞っているのが見えました。

「うわ、ゴマ粒みたい…」と子供たち。

確かに肉眼だと見失っちゃうくらいの小ささです(笑)


そして森に入り、遊歩道を歩いて行くと…


「ピーピョロン♪
ピッピリー、ピッピリー♪」

と、ひときわ響く澄んだ声。

キビタキです。



みんな息をひそめて声の主を探します。

声をたよりに進んでいくと…

「あ、いた!あそこ…」


葉や枝で隠れて見つけるのもけっこう難しいですが、「見えた!」といううれしそうな声も。

双眼鏡を通して間近に見る野鳥は、図鑑で見るよりも何倍にもきれいに見えますね!



開けた広場では立ち止まって定点観測。

「ビリリ、ビリリ、ビリリ…」

と鳴きながらサンショウクイが頭の上を飛んでいったり、高い木の枝にカワラヒワがとまっていたり…



他にも、「ピー↑ポー↓ピー↑♪」ととぼけた声のイカル、「ちょっとこい!ちょっとこい!」と言っているように聞こえるコジュケイなど、姿は見えなくても、声だけは聞けた鳥たちもたくさんいました。



こうして、今回観測できた鳥は16種類。

先生によると、今年は例年に比べてみられる種類が少ないそうですが、そんな中でもまずまずの成果でした。


森の中を歩くだけでも気持ちがいいこの季節ですが、せっかくの愛鳥週間、散策のときはぜひ双眼鏡を片手に、森の小鳥を探してみてください。


2012年5月6日

モリメイトで草花調査!

今日はモリメイトの作業日です。


今回、新しくモリメイトに入られた方も参加し、まずは自己紹介から始まった5月のミーティング。

そして、これから始まる初夏の草花シーズン!
…を前にした草花の生息調査を、ミーティング後に行いました。
園内を歩きながら、咲き始めた草花の位置を地図に示していきます。



今年の様子はどうかな…


早春の寒さに成長が遅れがちになり、心配していた草花たち。
ここ何日かの暖かさでいつものリズムを取り戻した様子です。良かった良かった。

五月の草花観察会では、キレイな姿を見せてくれるのが楽しみです♪


今日は相当な距離を歩きましたが、森の中の宝探しのような、充実した一日となりました。
モリメイトのみなさん、ありがとうございました。

2012年5月5日

森で発見!大きなキノコ


この連休中に毎日行われている新緑ガイドツアー。

キラキラ緑の眩しい園内を楽しく探検中によくあがる声が―
「おっきいキノコがあったよー!!!」


見つけたのは…


マツオウジだー!


針葉樹、特に松の倒木に発生するこのキノコ。
今、園内では多くの場所で見ることができます。


マツオウジ “食用になるが、時に中毒を起こす” ~図鑑より


う~ん、食べてみるのは少し勇気がいりますね…
でも生えはじめのポコポコとした形は可愛らしく、成長して立派な株になった姿は大迫力!見ているだけでも楽しいです♪


これから夏にかけてはたくさんのキノコが見られる季節!
次はどんなキノコが見れるかなー♪


2012年5月4日

森の のんびりコンサート♪


お楽しみのゴールデンウィーク!
なのに、雨がふったりやんだり残念な天気…


そう、今日は“森ののんびりコンサート”の日です。


こんな天気のために中止になるはずだったのですが、出演者のみなさんの「少なくてもいいから来園者の人たちに聞いて貰いたい」とのお気持ちにより、ささやかですが、展示館裏のピロティで行われることになりました。



本来は芝生の広場での予定でしたが、場所が変わって出演者と観客との距離が、ぐっと近くなりました☆



しっとりと雨が降る中、外で音楽を聴くのもいいですね。


雨や風との闘いの中でしたが、お客さんに楽しんでいただいたことを、演奏者のみなさんも喜んでみえました。



今回のコンサートで演奏していただいたのは、菰野町在住のアマチュアバンドの方たちです。
県民の森で地元の演奏者たちが集まって、定期的にこんな気軽なコンサートができればいいね、と話されていました。

ということで、また次回があるかもしれません。どうぞお楽しみに♪