2015年9月30日

とんぼ池復活大作戦2

本来の生態系を復活させる為、昨年から開催した、とんぼ池の池干し。
今年も9月12日に三重県主催「トンボ池復活大作戦2」を開催しました!




まずは三重県みどり共生推進課 野生生物班の方から池干しの目的と外来種についてのお話がありました。

もともとは日本にいなかった外国の生きものたち。その適応力と繁殖力の強さで、日本にもともと住んでいる生きものの数が少なくなったり、生態が脅かされています。

トンボ池にたくさんいるアメリカザリガニとウシガエルはその代表格です。
昨年の池干しで駆除を行いましたが、それから一年。彼らも池干しの前のように復活してきている感じが…
ということで昨年行った池干しの効果を確かめ、経過観察をする意味も込めて、今年も開催となりました。




はじめは恐る恐るだった子どもたちも、泥に慣れてしまうと大丈夫。
タモやバケツを使い、次々と生きものを捕まえていきます。



大きなウシガエル捕まえた!



オタマとザリガニはバケツにいっぱい!
これでも捕まえられたのはきっと全体の一部だけです…

昨年と比べると、大きい個体が少なくなっていますが、数自体はあまり変わっていないようです。


約1時間の採取のあとは、池にいた生きものの観察会。
東産業株式会社から榊枝さんと、NPO法人ちょっと自然の植村先生が丁寧に説明をして下さいました。




水槽の生きものたちにみんな興味津津!

絶滅危惧種のメダカをはじめ、タガメ、スジエビ、大きなカワムツ、クロゲンゴロウ、ギンヤンマのヤゴなど在来の生きものを見ることができました。

池の中にはたくさんの生きものたちが住んでいたんですね。

昨年の池干し後に水が循環する様にしたことで水温が下がったせいか、ハイイロゲンゴロウが少なくなり、タカハヤ、カワムツが増えた、といった変化が出てきていることも分かりました。



ちっちゃなウシガエルはちびっこたちに大人気。
ザリガニもウシガエルもかわいい。
でも、増えすぎると生態系のバランスを失ってしまう…

それももとはといえば人間が持ち込んだもの。
生きものが悪いわけではありません。

複雑な内容ながら、今日の体験を通じてこどもたちには外来種と在来種の関係を知ってもらえたかと思います。


2年目の池干しが終わり実感したことは、いったん定着した外来種を減らすにはかなりの時間と労力がかかるということ。変わってしまった環境をもとに戻すのはたやすいことではありません。


皆さんも安易に生きものを自然に放したり、移動させないで下さいね。
種によっては犯罪となるものもあります。

意外に知らない特定外来生物のこと、ぜひ一度ご覧ください。