2013年5月21日

森のちびっこ大集合!


5月も後半。
森の緑は日に日に深くなっていきます。

そんな緑をモリモリ食べて、成長するのがチョウやガの幼虫たち!
遊歩道沿いでもその姿を観察することができます。

今日は、そのちびっこたちを紹介しますね☆


しっかりコナラの葉にしがみついていたのは、ヤママユ。

まだちっちゃい♪


ヤママユは日本の代表的な大型の蛾です。
そして、その繭はきれいな緑色…。この繭からとられた絹糸は天蚕糸と呼ばれ、高価なのだそう。
是非、この子たちが繭を作るところから見てみたいものです。


そして、こちらも森で繭を良く見かける…


ウスタビガ。

ウスタビガもヤママユと同じく大型の蛾で、成虫はとても美しい。
水色の突起がポイントの幼虫は、触ると「キー」と鳴くので、なかなか愛嬌があります。
(ウスタビガは危険を感じるから鳴いているのでしょうが…。ごめんね。)


次にアラカシの葉の裏にいたのは、ムラサキシジミの幼虫。
ぺったんこの幼虫は、写真でも見にくいかもしれません。

ん?アリがいる?

実はこの様子、アリに襲われているのではないのです。
ムラサキシジミは体から蜜を出してアリを集め、天敵から身を守っています。
共生しているのですね☆


 そして、成長の様子をぜひ皆さんにも見て頂きたい…ということで
ただいま自然学習展示館では幼虫たちの展示飼育中!

他にもキアゲハや蝶の先生たちから頂いた、オオムラサキ・ゴマダラチョウ・オオヒカゲなど
森のちびっこ大集合♪
意外と知らない蝶や蛾の幼虫の時。間近に観察できる機会です。


自然学習展示館にお越しの際は、ぜひ水槽の中を覗いてみてくださいね。

2013年5月19日

五月の草花観察会

5月12日。
前日の雨が上がり、とっても良い天気♪
初夏の草花の季節を迎えた県民の森で、五月の草花観察会を開催しました。

講師をして下さるのはモリメイトの和田孝浩さん。
和田さんは植物にお詳しく、モリメイトの植物保護活動でもお世話になっています。

今回のコースは野鳥の森がメイン。
さっそく森に出かけます。

日差しが強く暑いくらい…


その道中、ある植物で実験。

ハートの形の葉っぱが三つ。
黄色い小さな花をパッと開いているこの植物。
よく見かけるカタバミです。



そのカタバミに箱をかぶせておいたのですが、
どうなっていると思いますか?






箱を取ると…


あれ。葉っぱも花も閉じてる。

じつはこのカタバミ、夜は葉も花も閉じて寝てしまうのだそう。
暗くしておいたので、まだ夜だと思っていたのですね。
急に明るくなって、ビックリしたかもしれません。


ルーペでしっかり観察中!


さて、坂道を登って野鳥の森へ…
道沿いには色んな草花が生えています。



気になる草花があると参加者から先生に質問が。



 見つけたのは「チゴユリ」。
小さく可愛らしい姿から「稚児百合」と名付けられたそう。



子どもさんもしっかりメモをとる姿が見られました。
先生もきっと嬉しかったはず。いっぱい勉強してね。


ヒメハギもありました。


小さいですが、可愛らしい花をしています。
フワフワの付属体がポイント。





みなさんルーペを取り出し、先生の話を聞きながら花のつくりを観察します。
ミクロの世界で見ると、気づきが多く面白いです。


貴重なランの仲間も咲いていました。

タブレットを使って、詳しく説明中。



オオセンチコガネも発見!


さて、この花の茎。
ある生きものに似ていることから名前が付きました。


まだら模様。


植物の正体はマムシグサ。

このマムシグサは草丈の大きさによって雌雄が変わります。
小さい株は雄で、大きい株は雌になるそう。

花びらに見える葉っぱ、仏炎苞を剥いてみると


小さい株は♂




大きな株は♀

「へぇ~!」と皆さんびっくり。
不思議ですね!



秋になると真っ赤な実ができるんですって。
ちょっと毒々しい感じでした。


実際に生えている姿を見て観察すると、図鑑では分からないことがたくさん見えますね。
和田先生、参加して下さった皆様。楽しい観察会をどうもありがとうございました。



芝生の上で、パステルアート♪


5/5 子どもの日に開催されたパステルアート。


今回の会場は、芝生の広場。
青い芝生のうえでのんびりと絵を描いてみましょう!


開始時間とともに、たくさんの方にお集まりいただきました。



今回講師をして下さったのは、パステルホープアート協会の正インストラクター、吉岡幸子先生。

まずは先生が書きかたの見本。

パステルアートは、柔らかく温かみのある絵が特徴。
色とりどりのパステルを使い、指で直接描くので小さなお子さんでも楽しんで参加できます。

さぁ、みんな好きな色のパステルを選んでお絵かき開始ー!


最初は考えながら描いていた様子でしたが、慣れてくると感性の赴くままに自由にお絵かきする姿が印象的でした。








木ができました。



太陽が笑ってるね♪


お父さんがお手伝い♪


こちらは…

お父さんが真剣な様子。

パステルアートは子どもも大人も一緒に楽しめるところが素敵ですね。


先生も丁寧に教えて下さいました。


出来上がった作品は、スプレーでシュッとひと吹き。

これでパステルの粉が固まるのだそう。


今回は60名余りの方にご参加頂き、ワイワイと楽しい時間となりました。
外でお絵かきも良いものですね。


それでは、今回の作品の一部をご紹介します。













どれもほんわか。素敵な作品ばかりです。

そして…
近日より今回のパステルアート体験の作品を図書館でも展示させて頂きます!
皆さまどうぞ温かい絵の数々を見に来てくださいね。


新緑の森で、アイリッシュライブ♪

連休初日の5月3日。


 
県民の森は素晴らしい天気。新緑が光に透けてキラキラ輝きます。


そんな爽やかな季節にぴったりなアイリッシュライブが開催されました。

 

名古屋からフィドル奏者の小松大さん、ギター奏者の小堀光さんをお迎えしました。

お二人とも爽やかですね☆



開始時間にはたくさんのお客様にお越しいただき、急きょイスを増やしました。


フィドル(バイオリン)とギターで奏でる、アイルランドの伝統音楽。
アイルランドの人々の生活とともに受け継がれてきた音楽に図書館が包まれます。




お客さんもうっとり。


アイリッシュ音楽は短い曲を何曲かつなげて演奏されます。
踊りだしたくなるようなダンス音楽から、せつなく物悲しい曲まで…
約1時間のライブもあっという間でした。




そして、アンコールの最後の曲が始まると、お客さんから自然と手拍子が。
やさしい雰囲気に私たちもとても嬉しかったです。




今日演奏して下さったお二人は、定期的に名古屋のアイリッシュパブで演奏をされています。
今回見逃してしまった方は是非遊びに行ってみてくださいね。

いつも素敵な演奏をして下さる小松さん、小堀さんありがとうございます。
次回のライブも楽しみにしています。

2013年5月8日

夏鳥がやってきた!


桜が咲く頃から日本へやってくるキビタキやオオルリなどの夏鳥たち。
新緑が深まり、県民の森も夏鳥たちのシーズン!

今年も野鳥の会三重県支部から市川雄二先生、辻秀之先生、矢田栄史先生をお迎えし、恒例の初夏の野鳥観察会を4月29日に開催しました。
参加者はなんと50名!野鳥の観察会は毎回大人気です。

まずは教室で県民の森に住む野鳥や、今回の主役の夏鳥について学びます。
はく製や先日県民の森に届けられたオオルリ♂の落鳥を見ながらお話を聞きました。

そして外に出ると…
野鳥観察の必須アイテム双眼鏡の使い方のレクチャーです。
意外と知らない双眼鏡の基本的な使い方。
丁寧に教えて頂きました。


しっかりピントを合わせて、野鳥を観察しよう!

今回は西と東、2グループに分かれて森に出発。
場所が違うと出会える野鳥も違うかな♪
楽しみですね


東グループ出発しまーす

この日はピカピカのお天気。
園内は新緑が眩しく、フジもたわわに花を咲かせています。



まず、大駐車場では定点観測の説明。
ひとつの場所に時間を決めて留まり、そこから野鳥を観測・記録する方法です。
毎回同じ場所で行うので、鳥の増減やその年の傾向などが分かってくるそう。

ヤマガラの鳴き声が聞こえる中…
青空には猛禽類の姿!

ノスリだー!


鳥の植物連鎖の頂点に立つタ猛禽類。
猛禽類がいるということは、自然が豊かな証拠だと先生。
県民の森の空ではハイタカやノスリ、トビなどを見かけます。生態系が豊かだと聞き、とても安心しうれしく思いました。

さて、次は自然の森に移動します。

遊歩道沿いではイカルが「キーコーキー」とさえずり…
散歩の広場では…先生が発見!「アオバトがいます!」

すぐに移動してしまいましたが、一部の人が見れました♪

他にもクロツグミ、エゾムシクイなどのさえずりを確認できました。


そして、香りの広場では…

いました。
夏鳥「オオルリ」と「サンショウクイ」!


「どこどこ?」枝葉の間に鳥をさがします。

ここではオオルリが一羽、サンショウクイは4羽も見ることができました。
日本三鳴鳥のオオルリに、「ヒリヒリヒリ」と囀るサンショウクイ。
特に準絶滅危惧種のサンショウクイを多くの方に見てもらうことができ、皆さん感激されている様子でした。サンショウクイありがとうね。


ではでは、西チームはどうでしょう…


西チームにはチョウの先生、井原先生も合流。
遊歩道の上のフジに陣取り、縄場りを見張るクマバチをとって見せてくれました。



芝生広場で定点観測。
ホオジロやウグイスのさえずる中、空高く舞うノスリやサシバが見えました。



野鳥の森へ向かう途中のオオルリポイント。
遠くでオオルリやキビタキが鳴いているのは聞こえるのですが姿は見えず…

メジロとヤマガラ、枝先にぶらさがって遊んでいるみたい


芝生広場ではオオルリをついに目撃!
と思ったらすぐに飛んでいってしまったので、戻ってくるのをしばらく待つことに。
何回かは姿を見せてくれたのですが、遠い木にとまっていたりで
あんまりサービスはしてくれませんでしたね、残念。


今年は例年になく、たくさん見かけるオオルリ。
こんな綺麗な青い鳥なんです。

この姿を双眼鏡で捉えた瞬間は感動です!


さて、教室に戻るとまとめの時間。
東と西、それぞれ姿や声が確認できた鳥を書き出していくと…

東が20種・西が15種でした。

見られた野鳥の種類も違いが出て興味深かったです。


今日見た鳥は少なくとも2回は渡りを経験しているとのこと。
もしも越冬地や中継地、繁殖地のどれかがなくなったり減ってしまったら、鳥たちにとても大きな影響があります。

県民の森も夏鳥や冬鳥が訪れてくれる森。
これからも毎年会えますように。野鳥が訪れる環境を大切にしていきたいです。