秋晴れの今日、県民の森では秋のキノコ観察会が行われました。
秋といえばキノコのシーズン。
毎回人気のキノコ観察会ですが、今回も40名近い参加者の皆さまにお集まり頂きました。
そして、講師をして頂くのは三輪先生とみえ菌輪の会のみなさんです。
まずは先生よりキノコについてや採取をする際の注意点について説明がありました。
説明の絵は先生の手書き。キノコの絵もお上手です。
キノコを見ると、ついつい地上の部分だけに注目してしまいがちですが、土に隠れているところも種類を判断する大切な場所。
勉強になりますね。
キノコの採取のポイントを教えて頂き、さっそくフィールドに出かけます。
何が見つかるかな~?
みんなで歩くとキノコ発見のチャンスも増えます。
遊歩道沿いでは、子どもさんがちっちゃいキノコを発見!
さっそく先生のところへ。まだ赤ちゃんのキノコかな。
「これは何ですかー?」
と次の発見場所へ…
子供さんはキノコを見つけるのが上手ですね。
そして、こんな面白いものもみつかりました。
白くてまるい…
怪しい謎のかたまり。
これは何だ!
正体は後ほど明らかに!
森の中ではキノコ以外にも発見がありました。
上を見上げると…
「アケビだー!」
残念ながら中身は落ちたあと。
ですが、紫色の鞘と日に透けた葉がキラキラしていてきれいです。
キノコを探すため、ついつい下ばかり見ていましたが
上にも秋の実りがありましたね。
そしてとんぼ池では…
「あっ、カメ!」との声。
見ると、石の上でのんびりと日向ぼっこ中。
思わぬカメの登場にみなさん喜ばれていたようでした。
今日は気持ちいいもんねぇ。
さて、ふれあいの館にもどると
採取したキノコを仲間ごとに分けてゆきます。
イグチの仲間?ハラタケの仲間?自分のキノコはどれかなー
キノコが出そろうと、三輪先生より説明がありました。
今日、一番多かったのはチャツムタケ。
チャツムとは、茶色(チャ)の頭(ツム)という意味だそうです。
なるほど。
そして、ピンク色がとてもかわいいドクベニタケ。
秋のキノコ、ハツタケ。
食用のハツタケは、色が緑に変わることが特徴です。
よく「縦に裂けるキノコは食用」と聞きますが、それは迷信です。と先生。
ハツタケは食用ですが縦に裂けません。逆に毒があるテングタケ系は縦に裂けます。
ただでさえ見分けが難しいキノコ。しっかりした知識を持たずに、安易に口にしてはいけませんね。
そして、森で見つけたあの白いかたまり…
実はスッポンタケの幼菌。
キノコだったんですねぇ。
さて、中身はどうなっているのでしょう?
カッターで半分に切って…
ぱかっと!
幼菌の断面。
「へぇー!」と驚くみなさん。
幼菌のつくりを見ることができるのも観察会ならでは。
じゃーん。みんなよく見てねー!
苔に生える、ヒナノヒガサ。
傷つけると出る赤い汁が、血のようだからと名がついたチシオタケ
猛毒のシロウロコツルタケ
まだまだ頑張る?夏のキノコのマツオウジ
大きいヌメリイグチや、一見キノコに見えないクロコブタケなどなど
約25種類程のキノコを観察することができました。
そうそう。
今日の観察会の大物は…
部屋に飾ると幸せの神様が座りにくるんだそうです。
ステキなキノコを見つけたね。
今秋はキノコの発生が少なく、心配していた観察会。
ですが、多くの参加者の皆さまのおかげで楽しい観察会となりました。
ありがとうございました。
さて、ここで観察会はいったん終了。
ここからは三輪先生とみえ菌輪の会のみなさまによる同定の作業です。
希望される参加者の方にも、引き続き参加していただきました。
きのこの同定は難しい…
ですが、やはり菌輪の会のみなさん。
サクサクと種名をラベルに書き込んでいかれます。
キノコを調べる後ろ姿。かっこいい!
ラベルは集計する時のためにも大事な資料。
名前、採集年月日、採集者、同定者などを書きこみます。
ヌメリイグチ
チシオタケ
同定作業中、こんな場面も。
キノコでほっぺたをナデナデ…
キノコの食感…ならぬ触感?(笑)
キノコを愛する姿。ステキです。
表面がビロードのようなカイガラタケ。茶色い方はアズマタケです。
私もスリスリしてみましたが、気持ちいい!
お茶目なメンバーさん達との同定作業は、とても楽しい時間でした。
奥深いキノコの世界。
そして、それに負けぬ菌輪の会のみなさんのキノコ愛の深さを感じた今日一日。
三輪先生、菌輪の会のみなさま、ありがとうございました。