3連休の中日である24日、県民の森では「草木染体験」が行われました。
今日は一日、自然の色を感じる日。
園内も紅葉が深まり秋色でいっぱい!
そんな季節にぴったりの教室です。
講師をして下さったのは草木染織「二人工房」の中島さんご夫妻。
中島さんご夫妻は尾高で「冬青(そよご)山荘」という草木染の工房を開いてみえます。
薬品や過剰な材料を使わず、使ったものは全て自然に還せるようにするのがお二人の流儀だそうです。
草木染の生徒さんもスタッフに来て下さいました!
みなさんお揃いのエプロンが素敵ですね。
今日染めに使うのは、ソヨゴ、メリケンカルカヤ、ヤシャブシの三種類。
ソヨゴは赤茶色・カルカヤは黄色・ヤシャブシはねずみ色に染まります。
見本のハンカチも、それぞれになんてキレイな色!
みなさんワクワクしている様子でした。
こちらがメリケンカルカヤ。今日の黄色です。
教室で説明を聞いたあとは、みんなで森を散策。
材料を集めたり、染めに使う植物のお話を聞きます。
今日は良い天気!
みんなで森の色を感じに出かけましょうー!
ふれあいの館を出ると、そばにある2本のクヌギの木。
クヌギは茶色の色を染める時に使います。と先生。
クヌギの別の呼び名は“つるばみ”。
茶色の中でも、つるばみ色とはクヌギで染めた色のことだそうです。
途中、フウや桜など、それぞれの木に札がかけてあり
木の名前や染める色を丁寧に教えて下さいます。
そして、つどいの広場のすみでは…
先生が見せて初めに見せてくれたカルカヤが!
さぁ!カルカヤの収穫です。
沢山とれるかな?
カマを初めて使うお子さんもみえましたが、頑張って刈り取ってくれました。
さて。次はどんな材料があるでしょう。
遊歩道沿いにあったのは、サルスベリの木。
サルスベリはねずみ色に染まるそうです。
この木の枝からねずみ色がでるなんて、不思議だなぁ。
そして、川沿いへ…
この道にはヤシャブシの木がたくさん。
ここでもう一つの材料を拾いますよー
みんなでヤシャブシの実を拾います。
帰り道にも、エンジュの花びらは黄色に染まることや、ツツジの枝葉で茶色に染まる事を教えて頂きました。
森の中には染められるものが沢山あるのですね。
さて、ふれあいの館に戻ると、染めの準備開始です。
まずは、ソヨゴの葉っぱを茎からはずします。
カルカヤも細かく切って、下ごしらえはOK!
さっそく煮出していきます。
みんなで収穫したカルカヤ!
続いてヤシャブシ。
ひたひたのお水で煮ていきます。
染液を作っている間は、楽しい絞りの時間。
大人の方はストール、子どもさんはハンカチを絞ります。
絞り方によって様々な模様が作れるため、夢中になってしまう作業。
どんな模様ができるか楽しみ!
そして午後から染める作業へ…
今回は、それぞれ好きな色を選んで染めて頂きました。
すぐに色を決められる方、最後まで迷ってみえる方など、反応がさまざま。
私も自分だったら…と思うと、どれも良い色で迷ってしまいます。(笑)
一番人気は、黄色のカルカヤでした。
染めと焙煎を繰り返すと、だんだん色が濃くなっていき
その様子が楽しい!
ヤシャブシ1回目。ほんのり…?
ヤシャブシ2回目!濃くなってきました。
何回か繰り返すとキレイな色に。
さいごは水ですすいで、絞りを取ります。
どんな模様になったか、ドキドキしますねー
開く瞬間が一番の楽しみ!
じゃーん!
ヤシャブシで。カッコいいハンカチができましたー
ソヨゴで染めた作品
柔らかな赤。
こちらのご家族はみなさんカルカヤでしたー
キレイな黄色です。イチョウのブーケと一緒の色だね!
最後にみなさん作品をもって集合写真♪
ステキなハンカチ、ストールのできあがりー
絞りも個々様々に、色鮮やかな秋色に染まりました!
草木染の色は暖かく、やさしい。
植物の魅力を色から感じた今日一日でした。
日本の色は微妙な色合いまで名前がついています。
四季があり、自然が豊かな日本。
そして自然とともに生活してきた日本人ならではの感性と色の文化。
化学染料があたりまえの今だからこそ、大切にしたいと思った時間でした。
中島さん、スタッフのみなさん、参加してくださったみなさま。ありがとうございました。