県民の森のイベントアンケートで、開催の希望が多かった山菜勉強会。
今年やっと開催することができました!
講師をして頂いたのは桐生定巳先生。
まず、教室で山菜について学びます。
山菜の注意点や採取の仕方、食べ方についての他にも、
古くから日本人は草の芽や木の芽を食し、野菜を栽培するようになってからはそれらを“山菜”と呼び区別するようになったこと。
また万葉集に若菜摘みが多く歌われているように、当時から春の楽しみの一つであったことなど、日本の文化としての山菜についても教えて頂きました。
みなさんメモを取りながら真剣にお話を聞く様子!とても印象的でした。
さて、今度は実物を見ながら学ぼう!ということでフィールドへ!
天気も良くて気持ちがいい~♪
と、さっそくふれあいの館を出たところにも山菜が…
オニタビラコがありました!
デッキの下にいっぱい!
みなさん1列に並んで採取の様子。
イタドリもあったね!
春の七草のひとつ、ハコベもありました。
が、地面を見ると似ている草が…
ハコベに間違われたのはオランダミミナグサ。
普段気にとめないような草原も、よく見るといろんな植物が一緒に生きていることがわかります。
実物を見ながら、自分で見分けを確認できるのは勉強会ならではですね。
そして、山菜で一番気をつけなければいけないのは毒草を間違えて採取し食べてしまうこと。
新芽は山菜と毒草と姿がそっくりなものが多く、一緒に生えているものもあるため事故が多いそう。山菜の知識をもった人と採取すること、むやみに食べないなどの注意がありました。
さて、つどいの広場では…
ヨモギを発見!
子供さんは見つけるのが上手!
採取したものを何度も先生に確認するうちに、自然と覚えている様子でした。
自分で見つけられるようになると、嬉しいですね♪
つどいの広場のような野原には、草の芽吹きがたくさん。
どれも柔らかく、おいしそうです。
ノコンギク
草笛の“ピーピー豆”でお馴染みのカラスノエンドウ
そして、木の芽の代表タラの芽も…
りっぱ!
このタラの芽は人気がある山菜の一つですが、その為に無理な採取を行う人が後を絶ちません。
芽を摘みすぎるとすぐに枯れてしまうタラの木…
同様に人気があるコシアブラは大木になる為、芽を採るために切り倒す人がいるとのお話があり、とても悲しい気持ちになりました。
山菜はあくまでも植物から分けて頂いているもの。
先生からは植物に負担が少ない採取の仕方やマナーについても教えて頂きました。
自然と長く良いお付き合いができるよう、気をつけていきたいですね。
そして道中にはヌルデの芽吹きが。
何かの芽ににていませんか?
かぶれることで有名なヌルデをはじめ、ハゼの木、ウルシの新芽はよくタラの芽と間違えられるそう。
芽吹きの時期は毒が一番強いようなので、誤食しないよう気をつけたいものです。
つどいの広場の斜面では見つけたのはヒメジオン。
少し歩くだけでも、食べられる植物がたくさん!
そのほか、クズ、カキドオシ、ワラビ、クサギ、サルトリイバラなどを見つけることができました。
草地を過ぎて、次は森の中へ!
木々の芽吹きを迎えた自然の森。どんな植物が見られるかな…
入り口で見つけたのはリョウブの木。
若葉が美しいリョウブ。
かつて飢饉のときの救荒植物として利用されたそう。こちらはすこし成長が進んでいましたが
柔らかい芽もありました。
若いリョウブはきれいな黄緑色。
ふりかえると斜面にはタチツボスミレとゼンマイ!
ゼンマイについて説明中。
そして、こちらの木の芽は…
ゴンズイです!
そのほかにもタカノツメ、ヤブツバキ、アケビなど、森の中では木の芽を観察することができ、草原で見られる山菜との違いなどが分かりました。
約1キロほどでの散策でしたが、28種類の山菜を見つけることができました。
さぁ!ふれあいの館に戻るとお楽しみの山菜の天ぷら!
先生が用意して下さった 種類の草木たち。好みのものをバイキング形式で選び揚げてもらいます。
緑がきれい。
みなさん、気になる山菜が違うようで面白いです。
こちらはイタドリとタンポポとヨモギ、ツバキの花。
どんな味か楽しみだね♪
子供たちもお手伝い。とても楽しそうでした♪
ジュワっといい音。
揚げたてを頂きまーす!
いい笑顔♪天ぷら美味しいね。
先生のおススメ、ノビルの酢みそ添えも人気でした。
茹でると甘くなっておいしい♪
春を喜び、その息吹を味わう日本の文化。
私たちも、めいっぱい季節を感じ学ぶことができた一日でした。
桐生先生、ご参加くださったみなさま。どうもありがとうございました。