8月も後半。
暑い日が続きますが、森ではツクツクボウシの鳴き声とともにアキノタムラソウ、ヒヨドリバナが咲き始め、少しづつ秋の準備を始めている様子。
そんな中、展示館で飼育していた繭からはつぎつぎと蛾たちが羽化を始めました。
飼育の様子はこちら。
うす緑色のきれいな繭から出てきたのは…
ヤママユ。
大きさは15センチくらい。胴体もぷっくりフカフカしています。
ヤマブキの様な黄色がとてもきれいですね。無事羽化できてよかった…
図鑑によるとオス、メスの見分けは触角だそう。
オスはメスを探すために櫛型の大きな触角をしているが、メスは細いとのこと。
この子はすっとした触角だったので女の子かな…?
そして、同じヤママユガ科の大型の蛾、シンジュサンも羽化をしました。
連れてきた時はもう終齢幼虫だったシンジュサン。
水色のトゲトゲと黄色い脚が特徴的。
数日後にはまゆごもり。
葉っぱに沿ったかたちの繭ができあがりました。糸は白っぽいです。
シンジュサンもヤママユ同様、野生の蚕。
ですが繭の様子は種類によってだいぶ違うんですね。
成虫はというと…
茶色の羽の白いすじが特徴。
羽は良く見ると細かい毛が密集していて、絨毯みたいです。
やわらかそう。
蛾というと、それだけで苦手な方もみえるかもしれません。
でも、知れば知るほど蝶とはまた違った魅力があり綺麗です。
触角の形や、ちょっと間の抜けた顔もかわいらしい。
その他には水色の羽が美しいオオミズアオも展示館から飛び立っていきました。
ヤママユもシンジュサンもオオミズアオも、ヤママユガ科の仲間たち。成虫は口が退化しており、幼虫の時に蓄えた栄養のみで生きます。大きな蛾たちが過ごす短い夏…
毒はないので、機会があったら近くで観察してみて下さいね。