2013年1月21日

冬鳥がやってきた!観察会


連日寒い日が続いていますが、もっと寒い地方から越冬のためにやってくるのが冬鳥です。
県民の森は今、そんな冬鳥達で大賑わい♪

絶好の野鳥観察シーズンということで、日本野鳥の会三重から市川先生と尾畑先生を講師にお迎えし、恒例の野鳥観察会を19日に開催いたしました。


まずはスライドで、観察のポイントやよく見られる野鳥についての予習から。

割れた尾っぽが特徴のトビ。

主役となる冬鳥たちもいろいろと紹介されました。
森の中で見られるといいなぁ。ワクワク。



そしてふれあいの館を出たところで双眼鏡の使い方の練習です。
しっかりピントがあっていないと、せっかくの野鳥たちもキレイに見えないですもんね。


と、突然「コココココンッ!!!」と大きな音。
見ると、なんとアオゲラの姿が!

皆さんすかさず双眼鏡を覗きます!

市川先生も久々に県民の森で確認したとのこと。
最初から大物の登場に感激です。

ヒヨドリや、サザンカの蜜を食べに来たメジロも見るができ、幸先のいいスタートに期待が膨らみます。


それでは移動しましょうか、と歩き始めると、すぐ近くのマツの枝でチョコチョコ動き回る鳥が…

「もしかして、これは…」

「キクイタダキや!」

日本で一番小さな鳥と言われている冬鳥、キクイタダキ参上!
頭の上には菊の花びらのような黄色い模様があり、それが名前の由来となっています。

滅多に見ることができない鳥なのですが、今年はこのあたりでも観察例が多く、「見られたらいいなぁ~」と言っていたところに、いきなりの登場です。

小さい上にすばしっこいこの鳥を双眼鏡でとらえるのは至難の業…
それでも本日の主役級を間近で見られ、みなさんも笑顔です。


つづいて森の中へ…


森のなかは前日の雪が残り、とても静か。
あちこちで鳴く鳥たちの声がよく聞こえます。

広場につくと、しばらく周囲の野鳥を観察。


メジロ、コゲラ、ヤマガラ、カワラヒワなどが次々と見られました。
時々、けたたましい声でなくシロハラが頭上を飛び去り…

上空にはトビの姿も!

「いたいた!」

トビを始め食物連鎖の頂点に立つ猛禽類。
先生いわく、猛禽類が生息しているということは生きものが豊かであるという証拠とのこと。
カッコいいトビの姿、見る事ができて良かったですね。


そして次のポイントへ向かうと、ハゼの実を食べに集まるメジロたちの姿。
その中にいる青い鳥…おぉっ、ルリビタキだ!

きれいな青色をしたオスを見る事ができ、皆さんからも嬉しそうな声が聞こえます。

木にとまっている姿はこんな感じ!
青丸がルリビタキ(メスかオスの若鳥?)。緑丸はメジロです。

普通のカメラで撮ると分かりづらいですが、実際は…


こんな美しい青色の鳥なんです。


野鳥の素晴らしさは、そこで生きて動く姿を見てこそ伝わるものがありますね。



その美しい姿見たさに、ついつい野鳥たちの生活場所に入っていきたくなるのが人情というもの…。
ですが、ぜひ野鳥を驚かさないように、怖がらせないように…彼らの生活を優先し、距離をとって観察して欲しいと先生。

来年も再来年も会えるように、野鳥たちが安心して暮らせる環境を大切にしたいものです。


こうして、この日確認できたのは、声のみを含めると17種ほど。
目標10種!とスタートしましたが、初めて見たという方の多いキクイタダキやルリビタキまで見ることができ、質、量ともに充実した観察会となりました。



まだまだ続く寒い冬、森には野鳥たちの素晴らしい世界が広がっています。あなたも邪魔をしないように静かに森に入っていけば、彼らの方から迎えに来てくれるかもしれませんよ?